2012/11/20

[Press] 量産容易な印刷技術によるプルシアンブルー色可変素子の製造

-ナノ粒子製造から、印刷による成膜・パターニング、素子化までの工程を確立-
  • ナノ粒子インクはスプレー印刷し、平滑な成膜やパターニングが可能
  • ゲル電解質や封止材はスクリーン印刷で基板に塗布し、素子形状の多様化に対応
  • 調光ガラス、電子ペーパーなどに向けた色変化素子量産化の加速に期待
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2012/pr20121120/pr20121120.html



独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 野間口 有】(以下「産総研」という)ナノシステム研究部門【研究部門長 山口 智彦】グリーンテクノロジー研究グループ 川本 徹 研究グループ長は、株式会社東和製作所【代表取締役 菅谷 篤廣】(以下「東和製作所」という)、関東化学株式会社【代表取締役社長 野澤 学】(以下「関東化学」という)と共同で、量産が容易な印刷技術を用いてプルシアンブルー型錯体ナノ粒子を使用したエレクトロクロミック色変化素子を製造する技術を開発した。
 今回開発した量産が容易な印刷法は、プルシアンブルー型錯体ナノ粒子インクをスプレー印刷するものである。また素子を完成させるために必要となるゲル電解質や封止材は、それぞれ別の基板にスクリーン印刷法を用いて塗布した後、基板を貼りあわせて成膜・パターニングを行った。これらの手法により、素子の量産性を高めるともに、パターニングの簡便化や素子形状の柔軟性なども実現した。また、1,000個以上の10 cm角の色変化素子を装備するオブジェを作製した。
 この研究成果は、平成24年11月21日~11月26日に東京都渋谷区の渋谷ヒカリエCreative Lounge MOVで開催される「Prussian Blue Device」(東和製作所主催、産総研共催)において発表される。